現在ニュースなどでも報道されていますが、中東情勢を受けて社会的に様々な影響が出ています
皆さんの中でも日常生活やお仕事などに支障をきたしている方も大勢いらっしゃるのではないでしょうか
歯科業界もひとごとではありません汗
今日もある先生と話しましたがもうこの話ばかりです
そのうち大きな影響になっているのは
①グローブなど医療資源不足 ②麻酔不足 ③治療で使う金属など材料代の高騰
です
おかげさまで当院は多くの患者さんに来院いただいているため、それらに対し迅速かつ適切な対応が取れている(お金をかけられる等)のでその影響はなく通常と変わらない診療ができています
しかし、多くの歯医者の先生から聞こえてくる話は本当に悲惨な状況です
今回はそれについて医院の取り組みや私見も交えながら書いてみようと思います
書く意味は当「院の取り組みを知ってもらおう」という趣旨もありますが、
この状況は改善するどころかどんどん悪くなってきています
そのため数年単位でこの状況は続く可能性があるので
「早めに歯医者に行った方がいいですよ」という部分もあります
最初に記載するのは私見ですが、日本の保険における歯科医療のあり方です
日本の歯科医療は今まで患者さんにとって大変恵まれた環境でした
保険診療でこの価格でこれだけの医療を受けられる国は世界中どこを探してもありません
海外などに勉強をしに行くとそれを一番実感します
しかし、下記に記載しますがここには様々な負担や無理が生じていたのも事実です
ですが、僕自身は今までもこれから先も日本国民は歯科において保険診療においてもちゃんとした治療を受けられるべきであると思います
そのために行政はもちろん歯科医師も努力していかなくてはいけないと思います
(となんだか政治的な話になっちゃいましたが汗、本題に戻し)
まず今の問題が起こり始めたのはロシアとウクライナの問題です。
そしてそれに引き続き中東問題。
さらに日本社会が直面する問題・・・働き手不足の問題
様々な日本社会が抱える問題によって関わっています
なので現在多くの歯科医院で保険の歯科医療は崩壊しています
先日仕事の関係で遠方へ引っ越されるという方を僕の知り合いの歯科医院に紹介しようと思ったら、保険の患者さんは利益にならないので紹介しないでほしいと断られました
なぜそのようなことが言われてしまうのか
その問題は下記のことです
①麻酔液不足
以前のブログにも書きましたのでここでは詳しくは書きませんが、現在歯科医院で使う麻酔は供給不足な状況がずっと続いています
これはもう数ヶ月、年単位でこのような状況ですので一般の歯医者さんは十分な量の麻酔を持っていません
当院は特殊な方法でいっぱい麻酔液を持っていますがそんな歯医者はほとんどありません
そうすると何が起こるのか?
(A)麻酔なし我慢してもらって治療
これは辛いです
最近当院に転院されてくる方でこのようなことで他院でものすごく痛い目にあってしまい助けを求めて当院に転院してきた方々が大勢いらっしゃいます
痛みは歯医者へのトラウマになってしまいます
(B)本来治さなくてはいけない虫歯や歯周病が放置される(特に保険治療)
歯医者で「麻酔がありません」と言われたら皆さんはどうされますか?
多分麻酔のあるところに歯医者を代えますよね
ですので、麻酔がない歯医者さんは虫歯や歯周病があっても麻酔がないとは言わず、「今は治さなくていい」とか「虫歯(歯周病)はありません」いうような説明をして放置してしまいます
でも虫歯や歯周病は待ってくれません
どんどん進み強い痛みや腫れを生み出し抜歯をしなくてはいけなくなります
ここ数ヶ月、当院では他院でそうやって放置された虫歯や歯周病が悪化し大変なことになり(強い痛みなどが出て)来院される方を大勢対応しています
それらの多くは「歯医者に行っていたのに」です
大人の方が泣きながら来院される方もかなりいます(それだけ歯の痛みは凄いです)
また、先日東京に住んでいる僕の友人が東京の歯医者で早急に抜歯をしなくてはいけない歯があったのですが、「麻酔がないから延期ね」と言われ困ったと相談されました
そんな時代です
②グローブ不足
中東情勢で最も影響が出てるのはこれです(と自分は思っています)
とりわけ真面目にしっかり診療をされている先生ほどこの影響を受けています
歯医者に行ったことがある方であれば皆さんわかっていらっしゃると思うのですが、歯医者はグローブ(手袋)をして患者さんの治療をします
余談ですがこの前ある衛生士さんから聞いた話ですが、その衛生士さんのところの先生は素手で患者さんの治療をしているとのこと汗
ゾッとします
グローブは患者さんを感染から守るのは勿論ですが、医療従事者をも守るものです
そしてその両者を守ることで安全な医療ができるわけです
ちなみにB型肝炎の方の血液が1滴お口の中に入るだけでその方は感染するというデータがあります
そしてグローブについたこれらの血液は手洗いでは死にません
また多くの歯医者さんがそれらの患者さんに対し診療時間を分けたり対策を取られていると思いますが(そう信じたいですが)、ご自身が無意識に感染されていたり、あまり考えなくないのですが問診票などに記載がなく医院側で把握できていない方もいらっしゃいます
以前も書きましたが、そのためスタンダードプリコーション、つまり差別するわけではなく全ての方が感染しているのではという意識を持って医療従事者は診療にあたるべきという考え方が今は主流です
なので歯科医師、全スタッフさんの患者さんごとのグローブ交換は必須なわけです
当院では北斗病院歯科口腔外科で勤務した経験から北斗と類似した徹底した感染対策を行なっています
その一つが先ほども記載した、開業以来当院が徹底して行なっている「全スタッフにおける患者さんごとのグローブ交換」です
えっ⁉️そんなの当たり前でしょって思われる方も大勢いらっしゃると思います
実際に当院に来られている患者さんに話をしても同様のリアクションをされます
当たり前ではありません‼️
僕も一般歯科(普通の歯医者)で勤務した経験もあるので分かりますが、実際は前の人の治療をした後手洗いで次の方の治療をしている歯医者がかなりあります
これは海外の歯医者と比較して日本の歯医者が劣る部分です
ある意味保険診療の弊害かもしれませんが悲しい現実です
海外の場合、ほとんど全てが保険外診療なのでそういう部分に徹底的にコストをかけます。そして患者さんからお金をもらいます。
ですが日本の場合は保険診療において初診料(再診療)にその分のお金は入っています。
ですが多くの先生は初診料(再診療)は自分の懐に入れるお金と考えています。またそれに関しなんら取り締まりがないのでそこのコスト(本来コストではなく投資なのですが)を削減したい医院の方が儲け?になるという悲しい現状があります
話は少しそれますがグローブ以外でも滅菌の機械も同じような部分があります
とりわけこういう状況ですと、手洗いをして次の方の診療をする、いわゆる「手洗い診療」が増え、中にはグローブを洗って干して使うなんて話も聞きます
(自分がもしやられたら絶対に嫌です)
もちろん当院においてもコロナの時期とか大変な時期も当然ありました
当時は当院もここまでの規模の歯医者でなかったのと、僕自身も医療において何かが手に入らなくなるなんて思ってもいませんでした
なので今となっては笑い話ですが、当時(コロナの最初の時)はあるスタッフさんが「先生グローブが買えなくなります。今のうちに買いだめして下さい」と助言をしてくれたのに対し、僕は「そうやってみんなで買い占めちゃうからなくなるんだよ。そんなことは起きないから大丈夫だし、買い占めはカッコ悪いよ」と言って初動が遅れ大変な目に遭いました汗
それでも当院は開院以来「患者さんごとの全歯科医師とスタッフさんのグローブ交換を行なっている歯科医院」です‼️
ここは当院が自信を持って言えるところであり誇りにしている部分です
ちなみにグローブについては、当院は以前グローブの業者さんから
「しっかりグローブを患者さんごとに交換してる素晴らしい歯医者」として表彰していただきました
業者さん曰くグローブの購入量を見たらその医院がしっかりやってるのかわかるとのことでした
歯科医院に来て歯科医療を受けていただける方は「健康になりたい方」です。
その健康になりたい方が歯科医院に来て感染を起こし不健康になるでは本末転倒です。
またスタッフさんも同じです
以前ある歯医者さんのスタッフさんでB型肝炎になってしまったと泣いていたスタッフさんを見ました
あの姿を見ると院長(管理者)として当院にご勤務いただいているスタッフさんに絶対にそんな想いさせない
安心してご勤務いただけるようにと思っています
こういうことを書くとやってない先生から色々言われます
でもなぜ書くかというと勿論医院の取り組みをしっかり書いておくという意図もありますが、こうやって書くことで多くの歯科医院がしっかりやって、当院にくるこないだけではなく一般の方に「安心して歯医者に行ってもらう」、お口の健康を維持してもらえたらと思います
なので僕自身はやってる歯医者(先生)はどんどん発信していけばいいと思っています
やってない歯医者には絶対に言えないことですから
そして、それを選ぶのは患者さん自身なので
これからもこのグローブの交換に関しては徹底して行っていきたいと考えております。
③金属を中心とした材料代の高騰
こちらもニュースでやっているので皆さんご存知だと思いますが、歯科界を悩ますもう一つの問題は「材料費の高騰」です
とりわけ保険で使う金銀パラジウム合金の高騰は凄いことになっています
この始まりはロシアとウクライナの問題と聞いたことがあります
これも以前も書きましたのでそちらを参照いただけたらと思いますが、ロシアとウクライナが戦争を始めて以来その輸入量は激減
加えて資源は限られていますので、枯渇してきているため金属代が高騰しています。
この5年くらいで5倍以上になってきています。
そのため国もこれを保険診療で使われ続けると保険医療が破綻してしまうということから、安くて劣悪な材料を保険に入れ、そちらをなるべく患者さんに使うようにとしてきています
保険診療で金属を使った治療をすると歯科医院が1個につき数千円の赤字を負担しなければいけないという金額設定になっています。
そのための劣悪な材料に「切り替えている」先生も多くいらっしゃいます
ですがこれも前のブログに記載したことですがこの材料は色々な問題を抱えています
割れやすい(割れた場合は2年間は保険をきかせ治せない)、とれやすい
・・そのためいっぱい歯を削らなくてはいけない涙
それでいて保険診療なので仮にすぐ割れても早期のやり直しは保険ではできない・・
必ずしも使うことが悪いのではないのですが、使う「場所」を考えなくてはいけません
その他歯が真っ黒になる銀合金という材料に切り替えてる先生もいます
歯が黒くなる・・・ということは体にとって・・・・ということですよね
また、これは歯科医師サイドの問題になりますが(後で書こうと思いますが)、歯科医師は患者さんに様々な選択肢をお示し患者さんが良いと思った方法で治すべきだと思います
保険の白い歯しかない、金属歯科ないという形で治療を進めてはいけません
(これは後日書きます)
ですので当院では現状保険で認められている全ての方法に対し、利点欠点などをお話しし患者さんが選択された方法でベストな治療を行うというスタンスで治療を行なっています
それがたとえ当院にとって赤字になる金属治療でも
④マンパワー不足
日本は現在重篤な働き手不足です
先日もバスなどの運転手不足がニュースで報じられていましたがどの業界も日本はマンパワー不足です
とりわけ歯科界のマンパワー不足は様々な業界の中で最悪と言われています
そこには歯科界がお休みが取れなかったりお給料が安かったりという歯科界の問題もあるのですが・・・
歯科衛生士さん不足、技工士さん不足・・・
とりわけ地方は悲惨です
先日も帯広の歯医者の先生とその話になりました
皆さんの中でも歯医者の予約を取ろうと思ったら数週間先しか予約が取れないと言われたという経験はありませんか?
当院にはそのような方々が大勢他院より転院されてきます
僕が数年前から人材確保に多くの時間を費やし、給与を上げ、お休みを取れる環境を作り、そしてこうやって多くのスタッフさんに在籍していただいてるのはこれに対し早めに危機感を持ったからです
大きい規模の歯科医院にしてスタッフさんが働きやすい環境を構築していかないと、このままでは自分のやりたいちゃんとした治療ができなくなる
とりわけ保険診療ができなくなる
小さい歯医者は淘汰される
ちなみにこの連休中に読んだ本では、診療台5台未満でスタッフさんが少ない歯科医院は、ここ5年~10年くらいでさらに進む労働者人口減少の影響を受け淘汰されてなくなるだろうということが書かれていました
その通りだと思います
そのかいあって当院では大変多くのスタッフさんが勤務いただいていますが、小規模の歯科医院はこの状況でかなり厳しくなっています
色々書いてきましたが、日本のとりわけここ十勝のような田舎の歯科医療はもはや壊滅状態です
高いお金を出さないと安全かつちゃんとした治療を受けられなくなってしまっています
そんな状況ではありますが、これからも少なくとも当院は皆様に安心かつちゃんとした治療をご提供していきたいと思っています
お口の中のお悩み事はどんな些細なことでも構いません
お気軽にご相談ください






