目次
①多くのインプラントを希望される方々が当院は来院
今週も大変多くの方々に当院にインプラントをしたい(食べられるようになりたい)とご来院いただきました
その多くが当院で過去にインプラントをされた方が「当院のインプラントが良かった」と言っていただきその評判を聞きご紹介いただき来院された方々です
②よくある質問~「インプラントをしてMRIは取れるのか?」
さてそんな中よくご質問をいただくのが
「インプラントをしてMRIが取れますか?」
ということです
多くの医科の先生方から(歯医者の先生からもご質問いただくことがあります 汗)もご質問をいただき回答させていただくのですが、
実際のところ
「インプラントをしてもMRIを取ることができます」
ただし・・・
③なぜそのような質問が出る?
ではなぜそのような情報が出てしまうのか?
今回はこれについてちょっと書いてみようと思います
インプラントの使い方は色々あります
一般的な使い方は、「歯がなくなったところにインプラントの根(フィクスチャー)を入れその上に土台(アバットメント)を立て、上部構造(冠)を立て」使っていくという方法です
しかし多くの歯がなくご予算的にもそのような形が難しいケースの場合(いっぱい入れられない時)インプラントオーバーデンチャーという方法をとることがあります
どういう方法かというと例えば全く歯がない人に対して2、3本インプラント体(フィクスチャー)を入れ、その上に磁石などをつけ、入れ歯にも磁石をつけて外れづらくした上で(取り外し式)で使っていく
つまり「インプラントと入れ歯の合わせ技」という形で使っていく方法です
これだと低予算で通常の歯茎にのせるだけの入れ歯よりいい状態にできるわけです
一般的に入れ歯になると、歯があったときの20%弱の咬合力(噛む力)になり20%程度の硬さのものしか食べられないといわれる中6割くらいまで食べられるようになるわけです
ただしここもポイントでこのやり方では100%なんでも食べられるまではいきません
ただこの方法のもう一つの利点としてこの方法をやることで入れ歯がカパカパと外れにくくなります
当院でも当院のインプラントがいくら安価(他院の3分の1程度(1本17万~))だといってもたとえば歯が全くない(14本全部ない)方ですとかなりの金額がかかってしまいます
なのでこのようなケースはよくあります
そしてこの「インプラントオーバーデンチャー」でも色々なやり方があるのですが、そのうちの一つに「磁性アタッチメント」という方法があります。
これはインプラントと入れ歯に磁石をつけて使う方法です
これだとMRIと磁石が反応し大変なことになるので磁石を外してから(慣れた歯科医師だったらそんなに大変な作業ではありません)MRIを撮影しなくてはいけません
これが「インプラントはMRIをとれない」という都市伝説的な話の発端になっているわけです
ちなみにこのやり方は自分の歯が残っていたら自分の歯と入れ歯に磁石をつけてやることもできます。そして2年くらい前から保険適応になりました。
(方法が複雑でまだあまり多くの先生がやられていませんが)
ですがこのやり方でもインプラントではなくても同様のことが起きるのでMRIは外してからでないと取れません。このようなことは歯科医師もわかっている先生は少ないですが実際にそういう事故が起きたケースもあるという話を聞きました
ですがこの「磁性アタッチメントインプラントデンチャー」は僕はやりません
なぜならそれに変わる「ロケーター式インプラントオーバーデンチャー」(磁石の代わりにゴムなどで止める方法)などが開発が進み非常によくなっているためです
④当院のインプラント及びインプラントオーバーデンチャーへの考え方と取り組み
またインプラントをした方々もやがては年をとります
加えてインプラントは長持ちします
(扱い方さえ間違えなければかなり長く使えるものです)
インプラントは美味しく食べるための大変いい道具です
ですがインプラントをした方々がどこかで不幸にも脳血管障害などを起こし急遽(救急とかで)MRIを取らなくてはいけない状況になるかもしれません
その時に自分がもし磁性アタッチメント式をやっていたら、その患者さんや医科の先生にご迷惑をかけ流ことになり、せっかく良い道具のインプラントも「邪魔なもの」になってしまいます
少なくとも僕がやった仕事がそんなふうになるのは絶対に嫌です
日本は超高齢化社会になっていきます
そんな中で自分のやったインプラントが幾つになっても美味しく食べていただく最高の道具になってもらうために、僕もインプラントオーバーデンチャーはよくやりますが、磁石を使わない方法でやります
そうすれば皆さんに安心してインプラントを使っていただき美味しく食べていただけるわけです
ですが、当院においても立場上他院でやった磁石式インプラントケースのリカバリーはは来られますのでその対応は多くやっています
⑤インプラントをする上で歯科医師がその人の生活背景やライフステージを考えることが大切
インプラントは大変良い道具です
しかしそれはちゃんとした使い方をしてはじめて生涯にわたり美味しく食べていただき健康でいていただく最高の道具になると僕は思います
なのでそのライフステージ(年齢や状況)にあった対応ができるように、そしてそういうことをインプラント手術の時から考えていかなくてはいけない。
そういうことがわかっていてできる歯科医師がやるべきと僕自身は思っています
例えばライフステージに合わせて最初は冠を入れてお肉でもお漬物でもなんでも食べていただく
そしてお年を召してきたら入れ歯の支えとして使っていただく
さらには言葉は悪いですが「寝たきり」になったら上部構造(冠)とアバットメントは全部外しは歯茎の中に埋め、口腔ケアをしやすくして歯槽骨が吸収するのを抑制する道具として使っていただく
こうやって使っていただくことでインプラントを一生通して有効活用していただけるわけです
ですが十勝のインプラントの多くは学会がスクリューリテインを推奨する中、ほとんどセメントで止めてしまっています
これでは老人ホームなどでやがてインプラントは「邪魔なもの」としての扱いを受けることになってしまうわけです
さて話を戻しますがその磁性アタッチメントインプラントデンチャーがあるため、そに影響で病院でMRIを取ろうと思うとインプラントをしていますかと聞かれます
この件に関しましては、北斗病院時代とか僕がここで開業する時にも地域のドクターの先生にはご説明、直接伺ってご説明させていたがいまだに情報が広まらず「邪魔者扱い」されるのは悲しい現実です
そしてもっと驚くのはこの事を実は歯医者でもかなりの先生が知らないということです。
この地域のある先生がこの間SNSに「インプラントをしたらMRIはとれません」と堂々と書いていました
やるやらない。やれるやれないは別としてそれくらいは勉強して欲しいなあって思ったりしました
さて本日の本題ですが、ですので現在はインプラントをしていても、ほとんどのケースがMRIをそのまま取れるようになっております。
ただし中には少数ではありますがそういうケースもあるので、MRIを取れるかインプラントをちゃんとえわかってる歯医者に聞いてもらうのが確実だと思います
食べられるということが長生きの秘訣です
それは現在科学的に立証されています
そしてそのためにはご自身の歯が絶対に必要であり、インプラントは不幸にしてご自身の歯を失ってしまった人が食べられる状態に戻る最良の方法です
これからも当院ではインプラントに限らず多くの方々にいつまでも美味しく食べていただくためのお手伝いができたらと思っています
とりわけインプラントにおいては誰よりも高度な技術・知識を持って取り組んでいきたいと考えています
お口の中のお悩み等はどのような些細なことでも構いません。
お気軽にご相談ください。