一昨日治療をしたお子さんの話です
お子さんは札内の歯医者に数件行っていたものの抑えつけられやられたり、痛い中我慢をさせられやられたということがあり、歯医者が怖くなってしまい行けなくなったお子さんです
そこでお母さんが同じ年代のお母さんから当院の話を聞いて転院されてきました
最初は恐怖心から診療台にも座ることができませんでしたが、ゆっくり少しずつ練習を積み重ねていくうちに初めて虫歯治療をしっかりやり終わることができました
お母さんはその状態を見ていて、何度も何度も「ありがとうございました。ありがとうございました」と言っていただき、そして涙していました。
このお母さんにとってはお子さんが歯医者に行けずどんどん虫歯が大きくなっていき、虫歯の数も増えていってしまう状態に凄く悩まれていました
そんな中練習を積み重ね、自分でお口を開けそして治療が完結できたという事は、お母さんにとってものすごい大きな喜びだったとのことです。
(お母さんは治療中横で覗き込むようにずっと見ていらっしゃいました)
こういうケースは何もこのお子さんだけではありません。
当院ではそのようなお子さんがいっぱい来ていただき、虫歯治療を完結しています。
以前にも書きましたが、これにはいつかのコツがあります。
すべてのコツはここでは書けませんが、ほとんどのお子さんができるようになっていきます
(治療のコツ)
①なるべく早く小さいうちから歯医者慣れさせ始めること
もちろんアンケート大きくなってからでも練習を積み重ねていけばできるようになります
ですが大きくなると恐怖心も増すため練習にかかる時間や回数が増してしまいます。
小さいうち、歯医者にあまり恐怖心がないうちから「歯医者は怖くないんだよ」ということをすり込んでいくと、何度も練習もせず習得していくことができます。
それが1つのポイントであります。
②抑制化(抑え付ける)治療は絶対にしない‼️
今もそういう歯医者さんは多いですが、抑え付けながらやる治療を「抑制化治療」と呼びます。
無理矢理抑えつけて口を開けさせる
開口器という無理やり口を開けさせる機械をつけ治療をするという歯医者さんがいまだに多くあります
実際このお子さんも開口器をつけられたり、タオルでぐるぐる巻きにされ抑えつけながら治療をされたそうです
現在の小児歯科の常識ではこれは「トラウマ」になってしまうので、やってはいけないということになっています
しかし小児歯科をちゃんと勉強してない先生はそういうことがわかっていなく、まためんどくさいとのことでぐるぐる巻きにして抑えつけて治療をしてしまいます
そうことをされたお子さんが次にできるようになるまでにはとてつもない時間がかかってしまいます。
なので、そういう治療はせず信頼関係を築いていきながら、歯科医師がそのお子さんにとって「味方」であるということをわかってもらいながら治療を始めることが大切です
お子さんの治療は多くの先生が言う通り、歯医者にとってやりたくないものです
小さく細かい部分の治療であり大人の方と違って止まっていられないので治療も大変難しく、そして採算性も良くない(利益にならない)ものと言われています
学校検診なんかでみていると本当にそのことがよくわかります。
虫歯なのに放置されていたり、虫歯の上からてきとうに詰められていたり・・・
そんなケースばかりです
ですが以前もお話ししましたが、お子さんのお口の中は将来につながる「財産」です。
僕自身がいつか年をとり歯医者を辞めるときがきてもにそのお子さんの綺麗な虫歯になってないお口の中や歯並びはずっとずっと残っていくわけです
そしてそのことは次の代、次の代と受け継がれていくわけです
つまり僕自身が歯科医師として、将来に残していける、僕が歯科医師であったという軌跡を残していけるものだと僕自身は思っています
それぐらいお子さんのお口の中は大切なものであると僕は考えています。
何よりこうやってお母さんが泣きながら喜んでいただいてる姿を見ると、本当に歯科医師冥利に尽きる
頑張ってよかったと思います。
そしてこの方々は当院を気に入っていただきご家族で来院していただいています
昨日も当院には多くの患者さんに来ていただき、忙しい日々を過ごさせていただきました。
疲れも溜まりますが、こういう言葉を聞けると一気に疲れが吹き飛んでいくものです。
それが僕にとっての歯医者としてのやりがいです
これからも皆さんのありがとうをいっぱいいただけるよう、技術の研鑽に努めてまいりたいと思っています
お口の中の困り事はどのような些細なものでも構いません
お気軽にご相談ください