目次
①日本にインプラントを持ち込んだ先生??
先日日本で最初にインプラントやられた先生の講演会を東京で受講してきました
インプラントを最初に開発したのはブローネマルク先生というお医者さんです
これはインプラントをやる先生なら何百回と聞いたことのある話だと思います
そして、今回お話を聞かせていただいたこの先生はブローネマルク先生の元でインプラントを学び、日本にインプラントを持ってきた方です。
講演会では僕たち次の世代に向けたインプラントに対する熱いメッセージやインプラントしてきた経験や知識、研究などをもとにどのようなインプラントを使いどのようにやっていくのかと言うことを的確にご指導いただきました
失礼ながら正直ここまでの内容を聞けるとは思ってもいませんでした。
本当に素晴らしい講演でした
その中で僕自身が特に勉強になった点があります
②インプラントにジルコニアという材料は最良か?
1つはアバットメント(土台)や上部構造(インプラントの上につける冠)の材質についての話です
昨今「ジルコニア」という材料が多く使われてきております
この材料は白くて大変きれいでかつ「安い」のが特徴です
かなり多くの先生がこの材料を使って土台や冠を作っています
実際に僕も技工士さんから「安いので、使ったほうがいいですよ。利益が上がりますよ」と何度も勧められています
しかし当院では使っていません
③当院で安易に安い材料を使わない理由
なぜなら固すぎてインプラントの寿命を短くするから(と僕は考えている)です
実際に僕も技工士さんには「安くて良い材料だから使ったほうがいい」と何度も言われ、昨今の材料の高騰により少しなびきそうにもなったこともありました 笑
ですが僕自身の気持ちとしては、やはり僕がやるインプラント
それらがしっかりと食べることにお役に立て、またそれらが短い期間だけで食べれるのではなく、「長持ちしてほしい」という想いがあります
インプラントは素晴らしい道具です
歯を失い入れ歯などでは硬いものが食べられない人がお肉やお漬物などを食べれるようになるための唯一の手段と言っても過言ではありません
ですが、それだけ良いインプラントも一部の心無い先生が金儲けで材料や技術などを勉強せず、闇雲にやってしまいうまくいかないケースがあるのも事実です
そしてその結果インプラントが長持ちせず、マスコミや様々なところでインプラントは良くないと言う情報が流されてしまうわけです。
僕自身がこの価格でかつこの材料も使わず高価な材料を使って安価なインプラントを提供しているのは、僕自身が何よりもこのインプラントという治療で患者さんが食べられるようになり喜んでいただいてる姿を多く見てきています
つまり僕自身がこの治療方法に惚れ込んでいるからです。
だからこそインプラントがそういう商売目的のために使われ悪い評判を流されてしまうというのは嫌です
それであれば僕自身がしっかりとしたことをやり、より多くの患者さんにインプラントを提供し美味しく食べていただきインプラントの良さをわかってほしいという想いもあり、当院では安価で提供しているにも関わらず、安い材料を使うことなくインプラントをしています
もはや趣味の世界です 笑
話をジルコニアに戻しますがそんな感じで最近ジルコニアと言う材料が多く使われています。
ですが、先生のお示しになられたデータや研究結果からやはりこのジルコニアは硬すぎてインプラントとの相性が悪く、インプラント周囲炎(インプラントの歯周病など)を引き起こしてしまったり、様々な障害を引き起こしてしまうというお話をしいただきました
やはりジルコニアはインプラントにおいては安かろう悪かろうです
自分が思っていたことが、このように形で話していただきふに落ちました
また僕自身はそういう情報に流されず自分の学んできたことを信じてこの材料を使わずよかったと。患者さんに良くない材料を使わなくてよかったと思いました
④当院が手術が簡単な材料(ボーンレベルラフサーフェイスインプラント)を使わない理由
またもう一つおっしゃられたのは、以前もここで書きましたが、ボーンレーベルラフサーフェイスインプラントについてです。
先生もこれは「良くない」とはっきりお話をされていました。
実際に先生もラフサーフェイスインプラントではなく当院が使っているタイプのインプラントをお使いとの事でした
これは本当にその通りです
当初このようなタイプのインプラントはありませんでした
ですがより「歯医者が手術がしやすいように」開発されて出てきたのがこのタイプのインプラントです
先生曰く、「最初に出てきた時にこのインプラントはありましたか?これようにインプラントは作られたのでしょうか?少なくともそれだけの実績がありますか?安易に簡単に食いついていいのですか?」(言い方は少し違ったかもしれません)
その通りです
確かにボーンレベルラフサーフェイスインプラントは手術が多少下手でもできる使いやすいインプラントです
しかし、汚れがつきやすく一度つくと取れづらく、インプラント周囲炎を引き起こしやすいと言う大きな欠点があります
その分血液もつきやすく速く骨が出来やすいという長所もあるのですが・・・
このことは僕が10年近く前僕のインプラントの師匠から教わったことです。
昔も今もそういうことを知っている先生はあまりいなく、とりわけ十勝ではほぼ全ての先生がこのタイプのインプラントを使ってる中このことに気づいていた僕の師匠はすごいと思います
ですが、実際には使いやすいということが先行し、勉強していないそのような情報持っていない先生がほとんどで、それらの先生はこのボーンレベルラフサーフェイスインプラントをお使いになっています
その結果、インプラント周囲炎が多発しているわけです
そしてインプラントは悪いと言われてしまうわけです
ボーンレベルラフサーフェイスでしかできない手術技術ならやるべきではないのではないでしょうか・・と生意気ながら僕は思います
僕自身も勤務医時代ほぼそれを使っていてそのような経験をしたのでより思うわけです
ですので実際当院ではこのタイプは一症例も使っていません
ですので他院と比較してインプラント周囲炎がこれだけの数をやりやっていながらほとんどありません
これはこの点が大きいと思っています
まあ、そのため当院では手術を受けられた方はお分かりのように術中も度々レントゲンやCTを取りながら慎重に慎重に手術を進めていくわけです
少しでも曲がるとネジ固定にできないので(以前のコラムをご覧ください)
それだけ苦労してやってるのでそれだけの結果がついてくるわけです
せっかく時間を使って勉強してきたことをここで書くのは勿体無いのでこれ以上は書きませんが、やはり誰がどの材料を用いてとどうやるかと言うことが治療の成功を決める大切なファクターであると考えます。
これからも僕自身はしっかりと勉強を続けていって一般的な情報に流されることなくり、良い治療方法を皆さんに提供していきたいと考えております。
⑤これから何を学ぶか
それにしても本当に素晴らしい講演でした
あの講演を聞かずしてインプラントをやってはいけないのではないかと思わされるくらいの内容でした。
まだまだ自分自身全て消化できていません
なので今日は家でレジメを見ながらお勉強です
先生はアドバンス的な講演もやっていらっしゃるとの事。
機会がありましたら、今度はそちらに足を運び、さらに知識技術を深めていきたいと言うふうに思いました
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