皆さんはこのレントゲン写真を見たときに何が変かわかりますでしょうか?
これは先週末カウンセリング(治療相談)をした近隣にお住まいのお子さんのレントゲン写真です
結局このお子さんは「入院手術」になりました
どういった経緯かというと、近隣の歯医者さんに通っていたのですが、右上の犬歯(大人の歯)が生えてこないということに数年気づいてもらえず、たまたま当院にかかりレントゲンを取った際に発見しました
右上の乳犬歯(子供の歯)が適正な時期から数年たっても抜けていなく邪魔していたため、そこを避けるように犬歯(大人の歯)が中切歯(大人の真ん中の歯)の方に向かって進んでしまったと言うケースです
これ本来は絶対にあってはいけないことです!
でも当院ではこのようなケースをかなり発見しています
(当院だけでなく学校検診などでも結構見つけてます・・・)
その中にはこのような状態を放置したため前歯(大人の歯)が抜け落ちてしまったというケースもあります
そしてこの方同様抜けるギリギリで発見し入院手術をしたケースも数件あります
これら全ては、適正な時期に見つけてあげられてたらなんでもない話です
ところがこの子は他の歯医者にも定期的に通っていた。学校検診も受けていた・・・。
なのに見つけてもらっていなかった。。。。という状況です
お母さんからも「これ目視(目で見て)わからないものですか」と落ち込みながら質問されました
見つけれます…
歯医者は何やってるんですか‼️と言いたくなります
以前にも書きましたが、このようなことを「交換期障害」といいますが、最近のお子さんは非常に多くなってきています
とある論文によると全てのお子さんの85%~90%程度でこのようなことが起こると言われています。
そしてこれを早期に見つけて対応しないとこのお子さんのように大変なことになります
ですが、最近の傾向でまだそういうことを認識されていない(それを見抜く技術をお持ちでない)先生も多くとりわけ十勝ではかなりの数が放置されているのが現状です
今回のケースも氷山の一角です
この方はたまたま弟さんが当院に歯が痛い(これもその歯医者に通っていたのに虫歯治療をしてくれていなく大きな虫歯になって焦って)とのことで当院に来院されました
そして他のお子さんも不安とのことで、じゃあお兄ちゃんもみてみようかといってみたら見つけたケースです。
ここで問題なのは下記二点だと思います
①学校検診大丈夫?
これ本当に言いたいです
以前も書きましたが学校検診はすごく大切です
こういうケースを見つけてあげる最後のチャンスが学校検診だと僕は思っています
それがこの地方においてはこれだけでなく虫歯とかもかなりの見落としがあります
波風立つことも承知の上であえて言いますが「検診しっかりやりましょう‼️」
あの環境なので自分ももちろん完璧ではないと思います。
でも流石にこれはないです
という気持ちです(ちょっと言い過ぎました汗)
でもお子さんのお口の中は本当に大切なんです
②歯医者での定期検診ちゃんとみましょうよ
学校検診は正直あてになりません
なので不安な方は歯科医院にいってみてもらうべきだと思います
ですが、学校検診ならいざ知らず歯医者に定期的に行っていてこんなことが起こっては患者さんはどうしたらいいかわからなくなります
前にも書きましたが、狭いお口の中ですので絶対はありません。それは僕にも言えます
でも、このお母さんもいってましたが、検診しても衛生士さん(助手さん?)がみて終わりで先生の確認はないとのこと
多くの歯医者さんがそうらしいですが、これも絶対ダメです‼️
検診は何のために行くのか?
検診に来られる方は歯を大切にされている方で誰よりも「いつまでもおいしく食べたい」という想いをお持ちの方です
そういう方の想いにしっかり応えていかないと歯医者の価値は下がっていきます
そして話を戻しますがこの交換期障害。最近のお子様はお口の中がすごく狭くなってきているのでかなりの確率で起こってきます
なかなかご家庭で見つけづらいのですが、学校検診や歯医者で見つけてくれないのであればご家庭でも見ていくしかありません
(ご家庭で少しでも見つける方法)
①歯の生え替わりの時期と比べてみる
そこで下記に歯の生え替わりの時期を載せました

Screenshot
(ただしこれは個人差がありますので絶対ではありません)
お子様のお口の中と比較してみて下さい
②反対側の歯と比べてみる
生え替わりの時期には前述の通り個人差があります
ですが、大まかではありますが大体歯は左右同じ時期に生え替わります
なので反対側が抜けて生えてきたのに反対は抜けてないだと一度ご相談していただいた方がいいかと思います
もしご不安な方は遠慮なく当院までお尋ねください
こういうケースが一件でも少なくなりますように
落ち込んだお母さんの姿をみて、そんな想いで今回は書かせていただきました
お口の中のお悩み事はどんな些細なことでも構いません
お気軽にご相談ください