歯を失う原因1位は歯周病
歯を失う原因のNO1が「歯周病」だということをご存知でしょうか。
歯周病は、日本人の約80%がかかると言われています。
また、成人に多いイメージですが、10代や20代といった若者がかかるケースも少なくありません。
歯をなくす原因は虫歯だけではありません。 (虫歯で治療技術の進化から抜くことは少なくなっています)
実は、虫歯よりも歯周病で歯をなくす方が多いのが現状です。
この歯周病。どういう病気かというと
「お口の中に残った汚れが歯茎や歯を支えている顎の骨(歯槽骨)を溶かし歯をぐらぐらさせる」
という病気です。
皆さんはこんな症状ありませんか?
◆こんな症状があったら要注意!!◆
- 朝起きたときに、口のなかがネバネバする
- 歯みがきのときに出血する
- 歯茎が腫れている
- 歯がグラグラしている
- 歯肉が下がっている
- 口臭が気になる
歯周病はいよいよ(抜歯になるまで)痛みを出さない病気です。
歯周病で歯が痛くなってから来院される方の多くが残念ながら抜歯になってしまいます。
ですので、歯周病において一番大切なことは【悪くなる前に未然に防ぐ】ことです。
また、歯周病は歯磨き、喫煙や食生活などの生活習慣病とも深い関係があります。
当院では、専門の歯科衛生士が多数在籍している歯医者であり、歯周病治療を保険でしっかりやるための施設基準 「か強診」という国の専門資格を取得した十勝でも数少ない歯科医院です。
歯周病でお困りの方へ専門の衛生士が個々の患者様に合わせた歯周病治療プランを提供しております。
歯周病はどんな病気
歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる
歯茎(歯肉)や、歯を支える骨(歯槽骨)などが溶けてしまう病気です。
そして、支えを失った歯はグラグラ動き始め痛くなったり、抜けてしまいます。
一般的に歯と歯茎の間にはわずかな隙間(歯肉溝)があります。 健康な状態では歯肉溝の深さは1~2mmです。
歯肉溝に、プラーク(歯垢)が溜まって深くなったものが歯周ポケットです。
歯周病になるとこの歯肉溝に歯周病菌が増殖し、歯肉の辺縁が炎症を起こして赤くなったり、腫れたりします。口臭が気になるといった症状などが起こります。
さらに進行すると膿がでたり、最後には歯を抜かなければならない状態になることもあります。
※この病気の一番怖いところは「一度大きく溶けた歯茎や歯槽骨は元に戻らない」ということです。 そこで、歯周病対策の基本は、「骨や歯茎を大きく溶かさないようにすること」です。
歯周ポケットの深さと歯周病の目安
歯周病の診断には、目盛りのついたポケット探針(プロ―ブ)で、歯周ポケットの深さを測定し、炎症の進み具合を確認します。
健康な歯茎 | 1~2mm |
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軽度の歯周病(歯肉炎) | 3~4mm |
中度の歯周病(歯周炎) | 4~6mm |
重度の歯周病 | 6mm以上 |
歯肉炎と歯周炎の違い
歯肉炎
歯肉(歯茎)のみに炎症が起きている状態。
歯周炎
歯肉だけでなく、歯槽骨(歯を支えている顎の骨)にまで炎症が起き、歯茎や歯槽骨が溶けている状態。
歯周病の段階
軽度の歯周病(歯肉炎) 歯周ポケット 3~4mm | 歯周ポケットに歯垢(プラーク)が溜まり、細菌が繁殖すると歯茎が炎症を起こして、歯と歯茎の間の隙間が深くなってきます。 歯茎が腫れてくると、薄いピンク色から赤色になります。 |
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中度の歯周病(歯周炎) 歯周ポケット 4~6mm | 中度の段階に入ると、歯周ポケットは4~6mmまでに深くなり、歯周組織の炎症が進み、歯槽骨が破壊された状態になります。 冷たい飲み物を飲むと染みる知覚過敏の症状や硬い食べ物が噛みにくくなったりします。 |
重度の歯周病 歯周ポケット 6mm以上 | 重度の段階に入ると、歯を支える歯槽骨が3分の2以上破壊され、歯のグラつきもひどくなり、しっかりと食べ物を噛むことができなくなります。 状態により歯を抜かなければならないこともあります。 |
歯周病になりやすい人の特徴
- 歯磨きをあまりしない方
- 喫煙の習慣がある方
- 歯ぎしり、食いしばり、噛みしめのクセがある方
- 糖尿病の方
- 口をポカンと開けている方
- 不適合な被せ物がある方
- 歯並びが悪い方
- 妊娠中の方
- 定期検診に行けてない方
たばこの煙や成分は、血管を収縮し、歯茎の血流を悪化させます。
歯茎の抵抗力が弱まり免疫力も低下してしまうため、歯周病になりやすくなります。
歯並びの悪い方の場合、歯が重なり合う部分など、プラークが溜まりやすい傾向があります。
歯ブラシが隅々まで届きにくいため、磨き残しができやすく、歯周病にもなりやすくなってしまいます。
また、妊娠初期はホルモンの影響によってつわりが出て、歯周病や虫歯になりやすい傾向にあります。
歯周病と全身疾患
歯周病は、歯周ポケットに歯周病菌やその菌が産生する毒素がどんどん繁殖していきます。
その際、歯ぐきの毛細血管を通して血流に乗り、全身のあらゆる組織に送られ、それぞれの組織で悪影響を及ぼすことがあります。
特に、心筋梗塞、動脈硬化症、肺炎、糖尿病、低体重児出産などを引き起こすリスクが高まることは、よく知られるようになってきました。
歯周病は糖尿病を悪化させること、さらに糖尿病が悪化すると歯周病も悪化させてしまうといった相互に影響することも分かってきました。
毎日の食生活を含めた生活習慣を見直し、歯周病を予防する事は全身の生活習慣病を予防することにもつながります。
歯科衛生士による専門治療
超音波スケーラ
超音波スケーラーとは、歯の表面に付いた歯石を、超音波の振動で粉砕・洗浄しながら綺麗にしていく治療機器です。
頑固に付着している歯石も除去できます。
エアーフローマスター
当院では「できるだけ痛くなく」をモットーに診療を行っています。
そこで大きな力を発揮するのは、ヨーロッパの海外の機材「エアーフローマスター」です。
一般的な機材と比べその差は歴然です。
従来の清掃器具と比較し「痛み、清掃効率」ともに段違いに優れた機会です。
手用スケーラー
歯茎の奥や歯並びの複雑な部分など、機械では取りきれない場合があります。
そのような時には、歯科衛生士の手でじっくりと除去していきます。
PMTC
細菌は次第にバイオフィルムという集合体を形成します。
いったん出来てしまったバイオフィルムは歯磨きだけでは除去出来ません。
日常の歯磨きでは取りきれない歯の着色や汚れを落とし、本来の白く輝く色を取り戻します。
口臭や虫歯、歯周病予防の効果にもつながります。
歯がツルツルになって気持ちよくお口の中がスッキリします。
歯周病治療(予防)が大切なわけ
歯周病はご自身の歯磨き「セルフケア」のみでは絶対に防げない病気です。
その理由は下記の2つです。
① 歯周ポケットの中に入った汚れは歯ブラシでは取れない
歯ブラシでとれる汚れは「歯茎より上の汚れ」といわれています。
つまり歯周ポケット(歯茎の中)に入った汚れは、歯ブラシでとることは難しく、そこにたまった汚れが歯周病を引き起こし、悪化させます。
それをとるのが歯周病治療の専門家 歯科衛生士によるクリーニング(プロフェッショナルケア)です。
歯周病学会では、患者さんご自身の歯磨き(セルフケア)と歯科衛生士によるクリーニング(プロフェッショナル)の両方がうまくいっていないと歯はなくなるといわれています。
② 歯にこびりついたバイオフィルム
歯の表面はもともとはツルツルしていてばい菌はつきづらい状態です。
ところがばい菌も賢いので、自分たちが付きやすいように歯の表面を台所のヌメリのようにネバネバさせます。
そうしてネバネバしたところにどんどんついてきて、歯周病や虫歯を引き起こします。
このヌメリのことを「バイオフィルム」といい、一度このバイオフィルムが作られると歯ブラシでどんなにこすってもバイオフィルムは取れません。
このバイオフィルムを破壊するのが衛生士によるクリーニング(プロフェッショナル)です。
このような理由から、歯科衛生士によるクリーニング(プロフェッショナル)を定期的に行っていないと歯周病にかかってしまい、悪化してしまいます。
当院の歯周病治療の特徴
- 十勝では数少ない(数件に一人しかいない)歯周病治療の専門家 歯科衛生士を多数揃え、歯周病治療を行います。
- 様々な最新機器を揃えできるだけ痛くなく、かつ効率的に歯周病治療を行います。
- 日本最大の歯周病勉強会 ジアズで習得した最先端技術や経験を用いて歯周病治療を行います。
- 強く進んでしまった歯周病に対しては、再生医療(骨造成治療など)を用いて治療を行うことができます。
- 歯周病で歯をなくす原因は「汚れと力」です。汚れだけではなく、歯科医師が必要に応じて嚙み合わせなど「力のコントロール」もしっかり行います。
- 十勝でも数少ない国の歯周病治療のための施設基準 「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)」を取得した歯科医院であるため、基本的に保険治療でよりしっかりとした歯周病治療をご提供させていただいています。
歯周病から歯を守りましょう
歯周病を防ぐには、お口全体のクリーニングを行って歯周病になりにくい口腔環境を作っていくことがとても大切です。
治療した歯や歯茎の状態を点検(メンテナンス)するためにも、3ヶ月から6ヶ月の定期検診の受診をオススメしております。
国家資格を持った歯科衛生士が担当して治療を行います。
定期検診では、ブラッシング指導、歯のクリーニング、歯石除去など、患者様それぞれに合ったプランで、歯科衛生士があなたのお口をしっかりと管理させていただきます。
その中心が歯周病治療(予防)です。
お口の中のお困りごとはお気軽にご相談ください。