咬合育成という言葉をご存知でしょうか?
ここ最近そのような問題を抱えた方が多く来院されたため書いてみます
現在お子さんのお口の中は大変小さくなっています。
これはとあるデータですが、何もせずそのまま自然の生え代わりに任せていると、現在のお子さんの8割〜9割の方は、歯並びがガタガタになったり、それ以上に大人の歯が隣の歯や乳歯(子供の歯)に引っかかり生えてこないで終わってしまい歯がないままになってしまうということが起きてしまうというデータがあります
これを総じて「交換期障害」といいます
その「交換期障害」を防ぎしっかりとしたお口の中にしていくのが「咬合育成」という考え方です。
当院では開院以来、咬合育成ということに大変力を入れています。
咬合育成というと矯正治療と思われる方もいらっしゃいますが実はそれだけではありません。
保険診療でもやるべきことは多くあります
しっかりと生え変わりの時期に乳歯が抜けていない場合は、その乳歯を時期が遅れることなくとってあげて永久歯がちゃんと生えてくるようにしてあげるとか(これが実はすごく大切)、
虫歯になってしまうと、子供の歯が虫歯になってしまうとリーウェイスペースという大人の歯が生えてくる場所が詰まってしまい生えてこれなくなってくるので、しっかりと虫歯予防していくとか、MFTという唇や舌の筋トレを行うとか・・・・
まだまだいっぱいやらなきゃいけない事はあるのですが、そういうことをやりながらしっかりとした噛み合わせというものを作っていきます。
僕が歯医者になった20年近く前はそんなことあまり考える必要はありませんでした。
ですが、これは人間の進化と言われていますが、お子さんのお口の中は大変小さくなってきており、今やほとんどのお子さんがそういったことを考え対応していかないと、ちゃんとしたお口の中にならなくなってきています
僕が北海道医療大学の矯正科の社会人大学院に行っていたときにはあまりそんなことは考えられていませんでしたが、今はそういう時代になってきています
昨年から新たに東京で矯正の勉強を再開していますが、その勉強会でもそういう部分を大変多く取り上げています
今はそういう時代です
医療も変わっていくのだと思います。
現在十勝の医療を見ていると「咬合育成」をやっている歯医者はほぼ0です。
東京や札幌では本当にきれいなお口の若い方が多くいらっしゃいます。
しかし、十勝では歯が生えて来なかったり、歯並びがガタガタという若い方が大勢いらっしゃいます。
先週も当院には4名のお子さんが交換期障害を抱えて来院されました
その全ての方が他の歯医者さんに定期検診で通っていた方で歯が生えてこないこととかをかかりつけの歯医者さんに相談していたとのこと。
インプラントなどもそうですが東京の知識・技術が十勝に入ってくるまでには10年近く
かかります
そういう知識・技術がまだ入ってきていないのが今の現状です
お子さんにとって咬合育成は必須です
お子さんのお口の中は100歳まで残る財産です
知らなかった、できなかったでは済まされません
なので本来こういうことがしっかりできる歯医者が「小児歯科」を名乗るべきだと個人的には思います
当院ではこれからも「咬合育成」に力を入れていきたいと考えています
お口の中のお悩み事はどんな些細なことでも構いません
お気軽にご相談ください