お口の中で起きる病気として頻度が高いのは「虫歯」と「歯周病」です

治りにくいのはどちらかを考えると圧倒的に「歯周病」です。

ギネスブックで歯周病については、「人類史上最大の感染症」と紹介されています。

歯周病は予備軍を含めて日本国民の80%、20代以上の方の約半分が罹患（かかっている）とされています。

口腔内に住み込んだ歯周病菌によって、歯を支える歯槽骨が溶け、歯を失う病気です。

歯槽骨が失われていくにつれ、それに合わせてその上に乗っている歯肉（歯茎）が下がっていきます。

歯槽骨にも歯肉も血管から栄養が供給されます。

小さく細いものですから、血管内の血液の色が透けている歯茎はピンク色に見えます。

それくらい薄いものですから、歯周病菌は炎症部の毛細血管に入り込み、そこから体全体に回り免疫力を下げて、様々な生活習慣病の発症を助長します。

①疾病リスクを引き上げる

長らく口腔内のトラブルとして認識されてている歯周病ですが、最近の研究では歯周病が「心臓疾患」や「脳卒中」「糖尿」などと関係していることがわかっています。

歯周病菌が血管を通して全身に広がることで、全身疾患を引き起こします

歯周病が引き起こす病気として、他に「動脈硬化」や「肺炎」が「骨粗しょう症」、「認知症」「低体重児」などがあります。

一時期流行ったメタリックドミノの上流（上にあり全ての原因と言われている）にあるのが歯周病です

歯周病になると生活習慣が知らない間にドミノ倒しのように進み、寿命に関わるような疾病を引き起こします。

ですから、上流の口腔でケアすることで、多くの生活習慣病を未然に防ぐことができます。

②低体重児、早産のリスク

歯周病はそうではない人に比べ低体重児や早産のリスクを高めます。

早産は2.27倍

低体重児は4.03倍になるというデータがあります。

妊娠前から口腔ケア行うことがとても重要です。

③歯の残存数と医療費の関係

65歳の人の1万2000人に対し行った調査で1年あたりにかかる医療費は残っている歯の量で全然変わってくるというデータがあります

65歳の人12000人を対象とした１回あたりの医科での医療費

残っている歯の数

20本以上１回19700円

0から4本だと１回　29350円

(途中の本数もあるんですが、割愛いたします)

残りの歯が少ないほど医療費が高くなってしまいます。

口腔内の健康が全身の生活習慣病に関係していることがわかります。

このようなことがわかってきて、政府も医療費削減のため国民皆歯科検診で口腔の健康増進を図ろうとしているのです。

それはそうですよね。

人口は減り収入を増やすのが難しいのですから支出を減らそうとする国の策は当然のことです

国民にとって死ぬまで美味しく食事ができる確率が高くなるのであればそれ越した事はありません。

④歯1本の価値

永久歯はなくなってしまうと二度とはえてきません。

日本では1本の歯の価値は100万円．

アメリカではなんと１本500万円‼️

親知らずを除いて全部で28本歯がありますから日本では2800万円．アメリカでは1億4000万円が歯の価値とされます

大事にしなくてはいけませんよね。

口腔ケアの意識を高めて1本でも残していきましょう。

⑤口腔ケアは健康への投資

歯周病は口の中での問題と思われがちですが、実は様々な感染症とも関係しています。

歯周病の人とそうでない人と比べてコロナに罹患した場合のリスクは

新型コロナウィルス重症化リスクで「5倍強」

人工呼吸器使用の可能性「4.57倍」

集中治療して入院する可能性「3.54倍」

合併症発症の可能性「3.67」倍

その他にも「インフルエンザウィルスにより学級閉鎖率」が学校での歯磨き習慣を徹底したところ、半分以下になったという報告もあります。

効果的な歯磨きや歯医者での定期的なプロフェッショナルケアを行い清潔な口腔環境を維持していくことで、感染予防にもなります。

このように口腔ケア歯清潔の質も上がりますし、長く健康的な生活を保っていく（健康）に直結すると私は考えます。

お口の中のこお困りごとはどんな些細なことでも構いません

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