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先週(令和8年2月8日)はサイナスリフトという手術において日本で最も有名なS先生の講義を受けてきました
この講義は年1回やっている(なんと今年で20年目とのこと)のですが、
サイナスリフトという手術の日本でNO1の先生なので、予約殺到‼️
歯医者の東大、東京科学大学(旧医科歯科大)が主催されている講義で、1週間もたたずして募集定員が埋まる大人気セミナーです
ちなみに昨年受けようと思ったのですが申し込んだ段階でもう予約が何十人待ちで受講できませんでした。
今年も開催が発表になって1週間で申し込みしたのですがすでに予約待ち
そこでダメもとでキャンセル待ちにしていたところ開催2週間前に急遽キャンセルが出たとのことで受講してきました
この「サイナスリフト」は【上顎にインプラントをする際に骨が少ないケースにやる手術】です
大変難しい手術で、十勝ではこのサイナスリフトができるのは僕含め2、3人しかいません
当院が「特別な歯科医院」といえる理由の一つがそこにあります
ではサイナスリフトができないとどうなるか?
①インプラントはできないので入れ歯に
これが一番多いです
そのため当院には「他の歯医者ではインプラントができない」と言われたという方が大勢いらっしゃいます
上の入れ歯は気持ち悪かったり食べづらいことがあり、入れられない方も多くいますよね
ですがその方々は「入れ歯しかできない」と言われて途方に暮れてこられます
(基本的に、上の場合はこのサイナスリフトという手術があるのでできないってことはほとんどありません)
②現状ある顎の骨(既存骨)を使って短いインプラント(ショートインプラント)を入れる
これもあります
ただ短いインプラントはその時はいいのですが、長持ちしません
木もそうですよね
短い根の木は強い風がふくと倒れてしまいます
ながい根の木はしっかり根っこが支えてくれます
以前も書きましたがかむ力はものすごく強いです
なので短いインプラントは長持ちしないわけです
学会では10㎜以上のインプラントを入れることを推奨しています
③骨のある(本来インプラントを入れない)場所に入れる
これもあります
でもそうすると上部構造(冠)が変な形になり汚れが溜まりやすくなり長持ちしません
④少し簡単なソケットリフト手術で済ます
これは危ないです
これで事故(上顎洞にインプラントが落ちてしまう)を起こしてるケースを見ます
またサイナスリフトができないと、ソケットリフトで事故が起きた時のトラブルを解決はできません
サイナスリフトができる先生がやるのであればまだいいのですが、できないからソケットリフトは大変危険です
ですので結論から言うと骨がない場合は「サイナスリフト(ラテラル)」になるわけです
僕が尊敬している北海道で最もインプラントがうまい先生の一人道北のI先生は、上顎の場合かなりの確率(何%かは忘れちゃいましたが)70%くらいだったかな??)でサイナスリフトをしないと長期予後(長く持たせる)はえられないとおっしっていました
その数字は僕の認識の中でそこまでかなあ・・とは思いましたが確かにそういう一面があります
ですがこのサイナスリフトは大変難しい手術であり(習得するとそうでもないのですが)ほとんどの歯科医師はやりません(できません)
僕自身も若い頃は自分は開業してもサイナスリフトをやらない(できない)と思ってました
実際、十勝でも前述のようにできる先生はほとんどいなく、数名(僕の師匠とM先生、S先生くらいですかね・・)いるサイナスリフトができる先生はとても高い金額でやっています(お金をいただくことが悪いわけではありません)
そして、インプラントに関われば関わるほどサイナスリフトができないと救えない人がいっぱいいる事を知りました
そこで、僕の歯科医師としてのポリシーとして困っている方をなんとかしたいという想いがあるので、材料代だけいただき技術料はほとんどいただいていません
なのでサイナスリフトができる十勝の数少ない歯科医院
かつ安価でやっているので十勝のサイナスリフトが必要な方はほとんど当院に来られるわけです
なのでサイナスリフトの手術件数は日本でも5本の指に入る件数です
手術においてポイントは二つあると思います
①できるだけ速く
外科(インプラントや抜歯、歯周病治療)において(というか歯科医療全般)は「スピード」はすごく大切です
お口の中にはバイ菌がいっぱいいます
時間がかかるとそのバイ菌が術部に入ってくるので結果が悪くなります
なのでできるだけ速くやることは大切であり、あるインプラントの偉い先生がおっしゃっていましたが、うまい先生の手術の結果がいいのは「速い」からでもあります
②しっかりと
ただ速いだけではダメです
もちろんそこにちゃんとした治療が行われていないといけません
「速くてうまい(吉野家??)」が大切です
③できるだけ安全に(痛み少なく)
そして速くて上手いよりも大切なのは「安全」である(広い意味で患者さんの苦痛が少ない)ということだと思います
僕自身はこれが一番大切であると思っています
こう見えて僕は凄く慎重派です
なので僕のサイナスリフトはその点を一番重視した術式になっています
さて、このS先生のセミナーですが、受講しに行く際、僕はこのサイナスリフトを日本でも5本の指に入るくらいの症例数をやっています
なぜなら先ほど書いた通り十勝ではこの手術をやれる先生はほぼいないので、十勝のほとんどのサイナスリフトが当院に来られるからです
東京や札幌だと大学病院などもありできる先生が複数いるので手術件数は分散されます
しかし十勝ではないので・・・
ですので、日本でトップの先生がどんなこと話すのか聞きにいってみようかな(こういうところ僕は生意気です笑)という気持ちでいきました
実際に実習付きのセミナーでしたがS先生からは実習中に「うまいねえ」といっぱいお褒めの言葉をいただきました(これだけやってて上手くないと困るのですが汗)
そんな感じで行ったセミナーでしたが大変勉強になりました
とりわけS先生が最初の手術でうまくいかず、その後ご自身で上手くリカバリーしたケースもいっぱい見せていただきました
これはS先生がミスをしたということではなく、
僕もそうですが他の先生が誰もできなくて、それを自分達がやらないとこの人は一生食べれないという状態の患者さんをいっぱい引き受けています
ですので自ずと他の先生がやらない(やれない)難しいケースをやるわけです
当然その中にはごく一部ですが思うような結果がえらえず次の手を打って最終的には同じゴールに導かなくてはいけないこともあります
この次の手を持てているかどうかは歯科医師として大きく、患者さんはそれができる歯医者を選ぶ方がいいです
これはサイナスリフトに限らず全ての歯科治療に言えます
抜歯できない、インプラントできない、矯正できない、お子さんの治療できない、有病者みれないでは患者さんを幸せにできません
(S先生のセミナーでも最後に「歯科医師はパイロット。患者さんは飛行機の乗客。パイロットは何があってもカバーできる技をもっていなくてはいけなくそれが乗客の安全につながる。パイロットはどんな状況でも安全に乗客を目的地に届ける技をもちなさい」とその事を強くおっしゃっていました)
そしてこういうセミナーで自分のうまくいかなかったケースを出してもらえるってすごいことです。
自分もそうですが、こういうセミナーの講師をするときはどうしてもうまくいったケースばかりをだし、カッコつけたいものです
自分なんかカッコつけまくります笑
ですが一杯手術をしていくと本当に知りたいのはこっち(うまくいかない時のリカバリー事例)です
そういう意味で自分のやってることが間違っていない確認もでき大変勉強になりました
また先生は東京(銀座)でご開業されている先生です
その中で仰っていたのは、この分野に詳しい耳鼻科医(とりわけ大学病院)と連携を組む大切さも強調していました
S先生はK大の先生と連携をとっているとのこと
歯のことに詳しい耳鼻科の先生ってマニアックでなかなかいないのですが・・・
ここが十勝の難しいところで、大学病院となると数時間かけて札幌へ何度も通わなくてはいけなくなります
実は十勝(田舎)の医療の難しさがそこにあります
現状、この部分に関し十勝では僕が解決できなければ(あとは僕のインプラントの師匠くらいでしょうか)誰も解決できない状況です
それだけ日々プレッシャーの中にいます
自分ができなければその人は助かりません
幸いにしてS先生のメールアドレスを教えていただき何かあったら連絡してねと言っていただきました
そうやって田舎の医療は都会の先生方と繋がっていくことでなんとか維持していくしかないのだと思います
このプレシャーは日々かなり大きいです
自分も40半ばを過ぎ、いつまで自分が最前線でやっていくのかと考えたりしますが、自分がこの最前線から降りたら食べられないままの方がいっぱいになってしまいます
もう少し頑張っていきたいと思います
ちなみにここでサイナスリフトについてまとめておきます
個人的私見を排除するため以下はAI作成に(個人的な感想を少し加えています)です
⚫️サイナスリフトとは?
― 上あごの骨が少ない方のためのインプラント前処置 ―
インプラント治療を検討した際に
「上あごの骨が足りないため、そのままではインプラントができない」
「しっかり食べられるようにはならない」
と言われたことはありませんか?
そのような場合に行う治療がサイナスリフトです。
上顎洞(サイナス)と骨量不足の関係
上あごの奥歯の上には上顎洞(じょうがくどう:サイナス)という空洞があります。
歯を失うと、
- 歯槽骨が吸収される
- 上顎洞が下方へ拡大する
この2つが同時に起こり、インプラントを支える骨の高さが不足してしまいます。
サイナスリフトは、
上顎洞底部を持ち上げ、骨を造成することでインプラントを可能にする術式です。
サイナスリフトが適応となる骨量の目安
一般的に、
- 骨の高さが 5mm未満
→ サイナスリフトが適応 ※これ大切です。5㎜より少ないのにソケットリフトで済ませよいうとしたらインプラント迷入などの事故が起きます
※正確な判断には歯科用CTによる三次元評価が不可欠です。(これもすごい大切です。なのでCTなくしてインプラントをやってはいけないと思います)
サイナスリフトの術式(ラテラルアプローチ)
① アプローチ方法
サイナスリフトは主にラテラルウィンドウ法で行います。
- 上あごの歯肉を切開
- 側方(頬側)の骨に小さな開窓(ウィンドウ)を作製
- 上顎洞粘膜(シュナイダー膜)を慎重に剥離・挙上
② 上顎洞粘膜(シュナイダー膜)の挙上
専用の器具を用いて、
- 洞粘膜を均等に
- 無理な力をかけず
- 三次元的に持ち上げる
ことで、骨補填材を入れるためのスペースを確保します。
③ 骨補填材の填入
挙上したスペースに、骨補填材を填入します。
骨補填材は、患者さん自身の骨に置き換わる「足場」として機能します。
まとめ|骨が少なくてもインプラントは可能です
「骨が足りない=インプラントができない」
というわけではありません。
サイナスリフトにより、
これまで難しかった上あご奥歯のインプラント治療が可能になります。
他院で断られた方も、ぜひ一度ご相談ください。
お口の中のお困りごとはどのような些細なことでも構いません
お気軽にお声がけください
追記)
土曜日診療をして東京に向かい、日曜日セミナーを受け、月曜朝5時に起き戻ってきて診療
同じ飛行機には東京に遊びに行くという歯科医師の先生もいて・・・
ちょっと羨ましい気持ちもありつつ、でも勉強が楽しかった(いっぱい褒めていただけた笑)のでいいかと思いつつという日々です
まあ、こういうこと(これ以外の歯科医療も含め)ができるから、そしてそういう勉強をしているから僕の歯科医院は他ではできないレベルの治療ができる。
現状「十勝ではダントツのレベルの歯科医療を提供できている」と自信をもって言える訳でそれを支えているのがこういう勉強な訳なのでこれからも大切にしていきたいと思います
次は何を勉強しにいこうかな??
その前に3月の東京での発表にそろそろ手をつけなければ💦
やることいっぱいです・・・・






